グループホームは正式名称を認知症対応型共同生活介護と言い、介護保険法上は「地域密着型サービス」に分類されています。

地域に溶け込んだ施設を目指すという趣旨が示す通り、利用者さんたちが共同生活する「家」としての性質が強調されます。

そこで働く職員の仕事は、特養などのような本格的な身体介助よりは、ともに暮らしていくための日常生活上のお手伝いといった要素が濃くなります。

入居者は1ユニット9人、最大でも2ユニット18人というところが多く、要介護度もまだ低い人が多いため、自立度が高く、そのため職員の仕事内容は比較的ゆるやかです。

1日の流れや夜勤体制などは他施設と変わりませんが、利用者さんといっしょに食事の準備や後片付けをしたり、洗濯物をたたんだり、ゲームをして遊んだりと、職員も共同生活者であるという側面が最大の特徴と言えるでしょう。

そのため、人と接することが好きな人にはお勧めしたい職場だと言えるでしょう。

しかし、要介護度の高い寝たきり老人などの介護と比べて、職員の仕事にはよりコミュニケーション能力が問われます。

グループホームでの仕事を前向きに考えるなら、仕事に就く前に知っておくべきことがいくつかあるので、こちらをよく読んでおくと役に立つでしょう。>>>グループホームで働こう!

利用者さんの中には、ただ認知症だというだけで、身体能力の高い人もいます。

こういう人ほど帰宅願望が強く、「もうウチに帰る」と言って出て行こうとしたりします。

このような場合にうまく納得してもらえるだけの説得力や、ここで暮らしていきましょうという安心感を与えるような温かさ、包容力といった人間的側面が必要な場面も少なくありません。

ろくに休憩も取れないような超過密労働ではないですが、利用者さん一人ひとりに合った最適な介護方法をカスタマイズしていく応用力が問われる仕事です。